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日本先端医療ニュース

〈関東一の技術レベル〉 苦痛をともなわない内視鏡検査で正確に診断

2016-03-18 11:30

彩の国東大宮メディカルセンター
副院長
風間 博正 先生

彩の国東大宮メディカルセンターは、地域の拠点病院として2015年に開設された。がん診療と地域のための救急医療に力を入れており、専門医と最尖端の医療機器と設備を整えている。
風間副院長は、内視鏡検査の中でも特に難しい手技を要求される膵胆関係の疾患を診断する検査(ERCP)を得意とする。風間先生がセンター長を務める内視鏡センターは、年間20,000例を超える検査と治療に対応できる大規模なものである。内視鏡室は最新のハイビジョンスコープと超細経鼻内視鏡も常備し、そのレベルは非常に高い。
また、検査・治療だけでなく検診にも力を入れており、他院ではほとんど行われていない、多忙な患者に対応した上下部内視鏡の同日施行(半日)と苦痛のない内視鏡検査が好評を得ている。最新の治療を積極的に取り入れ、消化管出血など緊急内視鏡が必要な場合にも24時間対応できる体制をとっている。

患者とのコミュニケーション能力が一番大切

●高度医療のためのあらゆる設備を整備

―― 彩の国東大宮メディカルセンターは2015年7月に開設されたばかりの病院ですが、開業の理念、特長をお教えいただけますか。

風間 当院の前身である「東大宮病院」は1982年の開業で(1992年には「東大宮総合病院」に名称変更)、以来、さいたま市という地域の拠点病院として、また急性期医療を提供する総合病院としての役割を果たしてきました。
彩の国東大宮メディカルセンターは2015年開業ですが、民間病院の中でも、最尖端の医療設備や技術を用いて高度医療を行う急性期病院で、一番難しい疾患などにも対応できる施設として新設されたものです。スタッフ、ハード面ともに充実しているので最高の医療が提供できる環境になっています。ですから、他院からの紹介が多く、それが地域支援にもなっています。
また、がん指定病院としてがん診療に重点を置き、専門医とがんの診療と診断に必要な高度な機器(PET‐CT)やあらゆる設備を整えています。また、さいたま市唯一の緩和ケア病棟を有し、終末期医療にも力を入れております。一方で急性期医療を使命として救急外来も断らずにすべて受け入れています。多いときは救急車1日30台くらい、月間600件を超えていますので、ベッドも満床状態です。また広大なICU病棟を有し、重症患者にも対応しています。
ほかに当院の特徴として、埼玉県で一番大きい内視鏡センターがあります。そこは僕の管轄でもあります。以前の東大宮総合病院内視鏡センターでも年間6,700件を超える内視鏡検査及び治療を行ってきましたが、それを発展させ、年間20,000例を超える検査と治療に対応できる約500平米の内視鏡センターを設立したのです。7列の内視鏡室は電子ハイビジョン内視鏡装置・NBIシステム(色素内視鏡と同等のコントラストを瞬時に得られる内視鏡装置)に対応しています。ファイバーは最新のハイビジョンスコープ(上部×9本・下部×8本・側視×3本)と超細経鼻内視鏡(3本)も常備しており、検査・治療だけでなく検診にも力を入れていきます。
大きな柱は以上ですが、あと当院は2003年から臨床研修指定病院となり病院一丸となって研修医の育成に取り組んできました。僕自身も、臨床研修センター長として教育に力を入れています。

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●内視鏡治療の実績は関東一

―― 先生のご専門で得意とする治療法を教えていただけますか?

風間 基本的には消化器一般の検査と治療を丁寧に行うことです。つまり上部の内視鏡検査、下部の内視鏡カメラを患者さんに苦痛なく正確にやることを一番に考えています。大腸カメラなどは、挿入は2分か3分で、その場で苦痛のないようにしっかり調べます。
そして、僕自身の一番得意とするところは、内視鏡による膵胆関係の検査(ERCP)です。これはとても難しい手技なんですね、内視鏡の中では。ERCPは膵臓、胆道系疾患の診断に欠かせない検査です。つまり胆管とか膵臓の管を造影する検査なのですが、それなりの技術がないとできません。うちの病院は今、年間300件ぐらいやっています。これまですべて挿入できているので、かなり高度な、つまり総胆管結石とか胆管がんとか、そういう難しい疾患に対するドレナージ(内視鏡)治療というのは、うちが一番できると思います。高齢者に対するドレナージも、多分、大学病院だとできないような治療も、当院でやっています。
この地域では難しい高齢者の黄疸を呈する総胆管結石とか、閉塞性黄疸の患者とかの紹介が多いですね。その実績、技術レベルは、県内はもちろん関東一と自負しています。

●中国からの患者も受け入れる

―― すばらしい設備の病院ですが、中国からの患者も受け入れていますか? 

風間 中国からお見えになって検査を受けたいのであれば、1泊2日で上部・下部の内視鏡検査ができます。うちの特徴は、大学病院をはじめとする基幹病院でもほとんど行われていない、多忙な人に対応した上下部内視鏡(胃カメラと大腸)の同日施行(半日)で、患者さんの好評を得ています。希望者には鎮静剤(ドルミカム)を使用します。寝ている間に迅速に検査を行うという、患者に苦痛のない内視鏡検査を心がけています。
最新の治療を積極的に取り入れ、消化管出血など緊急内視鏡が必要な場合にも24時間対応できる体制をとっていますから、日帰りでも可能です。ただ、そういった場合には、外来に一度来ていただいて、予約をとってからという形になりますけど。
あと、うちはPET検査もでき、金額は大体10万円ぐらいかかりますが、がんの早期発見などに威力を発揮します。外来でも検査をして4日目に判定できます。
病室はほとんどホテル並みのきれいな設備です。特室(VIPルーム)は3つですね。環境面で優れた個室も40室あり、満室になるくらい需要があります。
全体に当院は、病院でありながら病院でないような癒しの環境をつくっています。これは心身を病んだ患者にすこしでも癒しの空間を提供したいと考えてのことです。

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●「一心不乱」に地域に貢献したい

―― 医師としての将来の夢をお聞かせください? 

風間 当院は活気があって、医療体制や設備、いろいろな面で優れています。僕は今、副院長としての管理職業務と、臨床医としての患者担当も非常に多いので大変なのですが、できるかぎりのことはしたいと思います。
ひとりの医師としては、ごく普通に、医療を丁寧にしたいという気持ちしかないですね。実は僕は実家が開業医なんです。そのときに感じたことは、医師にとって必要なのは患者に対する誠意や丁寧さであり、質の高い医療の提供であり、さらに患者とのコミュニケーション能力が一番大切だということなんです。
これからも「一心不乱」に医師として地域に貢献できればと思っています。